相談から契約までの段階

お問い合わせ・相談

リフォーム工事の第一歩は、工務店への相談から始まります。電話やメール、ホームページのお問い合わせフォームを通じて、リフォームに関する疑問や要望を伝えられます。どのような工事を希望しているか、予算の目安、工事時期などの基本情報を共有しましょう。

現地調査・診断

専門の建築士や技術者が実際の現場を訪問し、建物の状態を詳細に調査します。構造の確認、配管や配線の状況、劣化箇所の点検など、リフォーム計画に必要な情報を収集します。この調査結果が、その後の提案内容を左右する工程です。

提案・見積り

現地調査の結果をもとに、お客様のご要望に沿った最適なリフォームプランを提案します。図面やパース（立体的な完成予想図）を用いて、完成後のイメージをわかりやすく説明し、工事費用の詳細な見積りも提示します。

契約締結

提案内容と見積りにご納得いただけましたら、正式な契約を結びます。工事内容、工期、費用、支払い方法などの詳細を確認します。

工事実施から完成までの段階

着工前準備

工事を開始する前に最終的な打ち合わせを行います。工事スケジュール、使用する材料、工事中の注意事項などを詳しく確認します。近隣住民への挨拶も、この段階で実施されます。

施工開始

実際の工事が始まります。工程管理を徹底し、安全に配慮しながら丁寧に作業を進めます。工事の進捗状況は定期的に報告され、必要に応じて現場での確認や調整を行います。

完工・引き渡し

工事完了後、お客様立ち会いのもとで仕上がりを確認します。設備の動作確認、清掃状況のチェック、不具合がないかの最終確認を行い、問題がなければお引き渡しです。その後も定期的な点検やメンテナンスでサポートを継続します。

工事規模別の期間目安

小規模リフォーム

設備の交換のみを行う工事が該当します。給湯器の交換、洗面台の交換、トイレの便器交換などです。日常生活への影響も最小限に抑えられ、工事当日または翌日には通常通りの生活に戻れるでしょう。

中規模リフォーム

設備交換に加えて、壁紙や床材の張り替えを含む工事です。キッチンやお風呂の設備を新しくし、周辺の内装も一新する場合がこれに該当します。工事期間中は該当箇所の使用はできませんが、他の部屋での生活は継続できます。

短期の大規模リフォーム

レイアウト変更や配線工事を伴う本格的なリフォームです。キッチンの位置変更や間仕切り壁の撤去などが含まれます。電気や水道の配線・配管工事も必要となるため、まとまった期間が必要です。

長期の大規模リフォーム

大幅な間取り変更や増改築を含む工事です。構造にかかわる部分の変更や、複数の部屋にまたがる大規模な改修工事が該当します。建築確認申請が必要な場合もあります。

工期に影響する要因

天候による影響

屋根や外壁の工事を含む場合、雨天時には作業が中断されることがあります。とくに梅雨時期や台風シーズンでは、予定よりも工期が延びる場合があります。

材料の調達状況

特注品や輸入品を選ぶ場合、製造や輸送に時間がかかります。人気の高い商品では、在庫切れによる納期延長も考慮する必要があります。

現場の予期せぬ状況

築年数の古い住宅では、配管の劣化や構造的な補修が必要になった場合、当初の予定よりも工期が延びることがあります。

工期短縮のコツ

工期を短縮したい場合は、天候が安定している春や秋の時期を選ぶと効果的です。在庫のある標準的な設備を選択すれば、材料調達の時間を短縮できます。

行政関連の申請書類

建築確認申請

一定規模以上の増築や構造変更を伴うリフォームでは、建築確認申請が必要です。10平方メートルを超える増築や、構造耐力上主要な部分の変更を行う場合が対象となります。申請から許可までに数週間から1ヶ月程度の期間を要するため、十分な余裕を持って申請しましょう。

近隣説明関連書類

工事による騒音や振動、工事車両の通行などで近隣住民にご迷惑をおかけする場合、事前の説明と了解を得るための書類作成が必要です。工事内容、期間、作業時間などを明記した説明書を作成し、近隣住民への配布を行います。

工事管理のための書類

工事計画関連書類

工事の詳細な内容を示す計画書の作成が必要です。設計図面、仕様書、使用材料リストなどが含まれます。とくに、構造にかかわる工事や設備工事では、詳細な計画書が求められます。

工程表と進捗管理書類

工事全体のスケジュールを明確にし、各工程の開始・完了予定日を示す詳細な工程表を作成します。工事の進捗状況を定期的に報告する進捗報告書も必要になります。

材料品質保証書類

使用する建材や設備について、品質基準に適合した材料を使用することを証明する書類です。とくに、構造材や防火材料については、厳格な基準が設けられており、適合証明書の提出が求められます。

安全管理・完了時の書類

安全管理関連書類

工事現場での安全対策を示す書類の作成が必要です。作業員の安全教育記録、安全点検表、事故防止対策書などが含まれます。

完了検査・引き渡し書類

工事完了時には、建築基準法に基づく完了検査を受ける場合があります。お客様への引き渡し時には、完了報告書や保証書、メンテナンス手引書などの書類を作成し、将来のメンテナンスや修理の際の参考資料として提供します。

これらの書類や手続きは、工事を担当する工務店が主体となって進めますが、お客様にも確認や署名をお願いする場合があります。事前に必要な手続きについて十分な説明を受け、安心してリフォーム工事を進めていくとよいでしょう。