便器のタイプの選択

便器のタイプは、主にタンク一体型・セパレート型・タンクレス型に分類されます。タンク一体型は便器とタンクが一体化しており、汚れが溜まりにくいのが特徴です。セパレート型は便器とタンクが分離しているため、片方が壊れたときに片方だけを交換できます。

最後に、タンクレス型はその名のとおりタンクがないため、スタイリッシュなデザインが特徴です。それぞれにメリット・デメリットがありますので、目的や予算に合うものを選びましょう。

便器の規格を確認！

便器の規格には、「普通サイズ」と「大型サイズ」があり、現在は大型サイズが人気となっています。普通サイズから大型サイズの便器に変えると、広々としたトイレ空間を実現できます。便器の規格を判別するためには、便座取り付け穴から便器先端までを測りましょう。44cmなら普通サイズ、47cmなら大型サイズと判別できます。

普通サイズと大型サイズ、どちらを選ぶかは設置時のスペースによって検討するとよいでしょう。設置時に、便器からドアや壁までの間隔が最低40cm～50cm、両サイドの間隔は最低15cm～20cmを確保できるものを選択するのがおすすめです。

コンセントの確認

温水洗浄便座を設置する場合には、電力供給のためにコンセントが必要です。元々のトイレにコンセントがない場合は、配線の位置に合わせて設置しましょう。また、便座によって必要な消費電力が異なる場合があるため、設置前に確認が必要です。

バリアフリー性能の確保

トイレと廊下の段差はつまずきの原因となりますので、これをなくす、あるいは段差解消スロープを利用して安全性を高めることが大切です。また、トイレットペーパーホルダーやタオル掛けを頼りに身体を支えると、それらが外れて転倒する可能性があります。そのため、手すりを設置し、立ち座りの支えにするのがおすすめです。

さらに、トイレのドアを引き戸にすることで、車いすでも簡単に開閉ができるようになり、倒れた場合の救出も楽になります。内開きドアの場合、倒れたときに身体がドアを塞いでしまい、外からドアを開けることが難しくなります。

トイレの床材

トイレの床材を選ぶときは、耐久性と掃除のしやすさを考慮することが大切です。水だけでなく、アンモニアや強力な洗剤が床に飛び散る可能性がありますので、それらに耐えられる素材がよいでしょう。床材にはクッションフロアがよく用いられますが、他にも掃除しやすい床材は存在します。

また、トイレリフォームの前に、床材の状態も見直すことを推奨します。既存のトイレは便器と床の接地面が大きいため、新しいトイレに交換すると旧トイレの跡が残ることがあります。たとえ頻繁にお手入れをしていても、この跡を完全に消すのは困難です。リフォームの際に床材まで交換すれば、見た目もすっきりとします。

節水性能の確認

最新のトイレと旧来のトイレでは、節水性能に大きな違いがあります。新しいトイレは渦巻き状の水流によって効率よく水を流せるため、古いトイレの3分の1にまで水道使用量を減らせます。水道料金を節約したい場合には、節水性能が優れたトイレを選ぶとよいでしょう。

排水管の位置の確認

トイレリフォームにおいては、配水管の位置を確認することも重要です。床排水の場合、1995年以降に開発されたトイレの排水管の位置は、ほとんどが壁から20cmとなっています。その他のトイレは、排水芯の位置に応じて適切なトイレを選ぶ必要があります。壁排水の場合は、排水芯の高さによって適切なトイレが変わります。

ご紹介したポイントを参考に、ライフスタイルなどに合わせてリフォームを検討してみましょう。店舗での商品選択の他に、専門家やリフォーム業者との相談も重要です。

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