柱などの構造が強い

古民家は基本的に木造です。家を支える柱は「ヒノキ」「ブナ」「スギ」などが主流で、中でもヒノキは100年を超えても強度が落ちないといわれています。

築100年以上の古民家であっても、柱に大きな損傷がない限り、強度を心配する必要がありません。むしろ、古民家の柱をうまく利用することで頑丈な家づくりが可能です。

古民家ならではの雰囲気

古民家だからこそ、新築では出せない独特の雰囲気づくりが可能です。リノベーションをするときに、時代を感じさせるような柱や欄間（らんま）を残しておけば、素敵な家にすることができます。

固定資産税を抑えられる

固定資産税は、建物の耐用年数や減価償却によって課税額が変わってきます。例えば、築20年になると、経年減点補正率は最低水準の0.2となり、築1年目の0.8と比べて固定資産税を安く抑えることが可能です。

希少価値が高い

古民家の柱や梁は、今の時代ではなかなか手に入らないほど太くて頑丈なものばかりです。仮に手に入れようとしても相当な金額がかかるでしょう。このような柱や梁の家に住めるという点で、古民家の希少性は非常に高いものになっています。

環境と住む人に優しい

古民家の建材に化学薬品などが使われていることはほとんどありません。古民家再生は主要構造部をそのまま残して利用するため、環境にとっても住む人にとっても優しいといえます。

住宅ローン

古民家の購入やリノベーションでは住宅ローンの利用が可能です。ただし、審査の際に建物評価額が低いとみなされて、融資可能額が住宅ローン申込者の希望額に届かない可能性があります。

また、リフォーム工事やリノベーション工事にも条件があり、その条件を満たさないと住宅ローン減税を利用できなくなるため注意が必要です。

工期

古民家の場合、リフォームやリノベーションの工期が新築よりも長くなってしまいます。どの柱を残すのかなど、古民家の構造に対する調査に時間がかかってしまうからです。古民家に設計図が存在するケースは稀なので仕方ないのかもしれません。

調査の結果、古民家の土台に補修工事が必要となる場合は、その分の工期も含める必要があります。

耐震性・断熱性

建築基準法で新耐震基準が定められたのは昭和56年6月です。それ以前に建てられた古民家であれば、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。

また、古民家の大半は断熱材が入っていません。リノベーション工事で断熱材を入れようと思っても、構造上の問題や景観上の問題により、十分な断熱施工ができない可能性があります。

このように並べるとデメリットが目立ってしまいますが、新築では実現できないような趣に溢れ、住む人を癒やしてくれるのが古民家の魅力です。縁がないと素敵な古民家に出会うこともありません。

素敵な古民家を手に入れる機会に巡り合った際には、リフォームやリノベーションを検討しましょう。